【カイツブリ通信 第12回】都心の楽園

2020.03.06

写真は7月1日に皇居の二重橋濠で見かけたカイツブリ親子です。親鳥は小魚を与えた直後につついて独り立ちを促し、子供たちは潜水の練習を繰り返していました。

二日かけて外苑濠と東御苑のお濠を見て回ったところ、水草(沈水植物)がないお濠の水が植物プランクトンで緑色に濁っているのに対し、水草が多いお濠ほど水が澄み、カイツブリの姿も多いことが分かりました。一方、浮葉植物のヒシや抽水植物のハスなどが茂る牛ヶ淵は、水が濁りアオコが発生していました。水中に葉を茂らせる沈水植物は水中の栄養素を吸収して育ち、植物プランクトンを食べる動物プランクトンの棲み処ともなるので、水を澄ませる効果が高いようです。動物プランクトンを食べて育つ小魚はカイツブリの餌になります。水草は巣材にもなるので、水草が多いお濠はカイツブリの楽園になっているのです。

井の頭池のかいぼりにも、在来の沈水植物を復活させる計画が入っています。

田中利秋 井の頭かんさつ会

カイツブリとは…
得意の潜水で小魚やエビを捕まえる、小さな水鳥です。
池や川にカップルで縄張りを作って暮らし、子育てをします。

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(いのきちさん12号 2013年9月1日発行 掲載)