【カイツブリ通信 第2回】冬のカイツブリ

2019.12.20

前回で1羽になったと書きましたが、それが発刊されたころには2羽になりました。その後、3羽見たという証言もあります。秋から冬にかけてはカイツブリの移動が多い季節です。親元を離れた若鳥や、冬は凍りつく地方の成鳥が移動するからです。

冬、カイツブリは色が薄くぼけた感じの、いわゆる「冬羽」になります。しかしカモのように一気に換羽ることはなく、しかもその時期は個体によりまちまちです。井の頭池のカイツブリは2009年と2010年には1月に卵を産み、子育てをしました。水温が下がるとブルーギルの動きが鈍くなり、たくさんいる稚魚を捕食できるようになるからです。そのときのカップルはずっと「夏羽」のままでした。カイツブリがいつ換羽するかは個体の繁殖意欲によって変わるのです。したがって、「夏羽」「冬羽」でなく、「繁殖羽」「非繁殖羽」と呼ぶのが正しいです

今見かける井の頭池のカイツブリは皆、写真のように非繁殖羽です。この冬に子育てをするカイツブリはなさそうです。

田中利秋 井の頭かんさつ会

カイツブリとは…
得意の潜水で小魚やエビを捕まえる、小さな水鳥です。
池や川にカップルで縄張りを作って暮らし、子育てをします。

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(いのきちさん2号 2012年1月1日発行 掲載)