【カイツブリ通信 第9回】新天地を求めて

2020.02.14

カイツブリが1羽だった井の頭池に、昨年末ごろカップルと若鳥がやって来ました。飛来はその後も続き、1月21日にはさらに2羽増えていました。お茶の水池を縄張りにしたカップルに追い払われ、他の4羽はボート池と弁天池で暮らしていました。冬越しだけのために滞在するカイツブリは縄張り意識を持たないので共存が可能です。6羽で頑張ってブルーギルの稚魚を捕って食べてくれれば外来魚問題は改善するのですが、彼らはやはり在来生物が好きなようで、捕っているのは主にそちらでした。

2月10日の調査では、冬越し組のうち2羽が姿を消し、カップルは行動範囲をボート池の中ほどまで広げていました。カップルの仲は良いようですが、楽に子育てができるほどの在来生物が池にいません。

定着カイツブリがいなくなって分かったのは、じつに多くのカイツブリが新天地を求めて移動していることでした。彼らは皆、井の頭池が良くなるのを待っています。

田中利秋 井の頭かんさつ会

カイツブリとは…
得意の潜水で小魚やエビを捕まえる、小さな水鳥です。
池や川にカップルで縄張りを作って暮らし、子育てをします。

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(いのきちさん9号 2013年3月1日発行 掲載)