【私と井の頭公園 第9回】ジョギングと犬の散歩とゴミ拾い 輪島功一スポーツジム会長

2013.03.01

井の頭公園でゴミを拾いながらジョギングしている元世界チャンプを見た人は多い。元プロボクサーの輪島功一さん(69歳)だ。1977(昭和52)年、三鷹市牟礼に新居を構えてから井の頭公園がジョギングのコースとなった。

ボクシングをやめて、急に何もしなくなるとダメなんだよ。徐々に体を慣らしながら落としていかないとね。それで、犬の散歩と合わせてジョギングを始めたんだよ。ついでにゴミ拾いもね。これを一石三鳥と言っているんだ。ハハハ。

始めた当時はゴミが多くてね、3袋ぐらいすぐ一杯になった。公園にゴミ箱があった頃はそこに捨てたんだけど、いつの間にかゴミ箱が無くなってね、家庭のゴミを捨てる馬鹿野郎がいるせいで無くしたらしいけど、それからは自宅まで持って帰っているよ。でも、最近はゴミが減ったね。ゴミに関しては世の中いい方に変わったな。

私はね、何事も基本が大事と思っているんだよ。人生の基本、仕事の基本ね。人のせいにしない。自分で出来ることは自分でする。昔からの言い伝えを守る。学歴で勝負しない。親は子どもをしっかり躾ける。そういうことを皆に言っているんだよ。今、そういうことを言う人や態度で示す人があまりいないでしょ。

だいぶ前だけど、玉川上水に道路を作るという計画注1があって、言ってやったんだよ「こんないいところに道路を作るなバカヤロー、金儲けばっかり考えるな」ってね。井の頭公園や玉川上水は大事にしなきゃ。都会の中のいい所なんだから。ゴミ拾いもそういう流れなんだ。ただ、犬注2が死んでしまって、前ほどじゃなくなった。(談)

輪島功一 元プロボクシングWBA・WBCスーパーウェルター級世界チャンピョン、現在 輪島功一スポーツジム会長
文・写真 川井信良 株式会社文伸 代表取締役社長

(注1)1965(昭和40)年、淀橋浄水場の廃止により、玉川上水の一部が暗渠化されたり、道路や駐輪場にするという計画が出てきました。そのような動きに対して、流域各地で住民による玉川上水の保全運動が始まりました。
(注2)いつも一緒にジョギングしていたシェパード犬『デカ』が2013年1月に亡くなる。11歳6ヵ月。

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(いのきちさん9号 2013年3月1日発行 掲載)