とうきょうの地域教育No.152
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624(月)13:30-16:30研修レポートNo.1527区市町村SSW 小中学校での不登校の児童・生徒数は、全国で30万人に達しようとしています。高等学校においても不登校は退学につながるものとして課題とされてきました。このような状況の中、不登校など子供と学校を取り巻く課題の原因を探り、課題解決の一助を担うスクールソーシャルワーカー(SSW)の配置が各自治体で進められています。 不登校のみならず、児童・生徒が抱えている様々な問題に対して、保護者や教職員、関係機関等と連携しながら解決に向けた支援を行うSSWの重要性は高まっています。 東京都教育委員会では、区市町村SSWを対象にスクールソーシャルワークの対応力向上を目的とした研修を実施しています。 令和6年6月24日、千葉大学教育学部名誉教授の保坂亨先生を講師にお招きし、今年度第1回目の「令和6年度区市町村スクールソーシャルワーカー(以下SSW)研修」が行われました。講師の保坂先生は日本の不登校研究の第一人者として、長年にわたり御活躍されており、東京都の「不登校児童・生徒の社会的自立に向けた体験プログラム」事業の委員長として御尽力いただいております。 今回の研修のテーマは「不登校児童生徒の対応と理解」として、長期欠席や不登校についての講義をしていただきました。研修には区市町村のSSW、都のユースソーシャルワーカー(以下YSW)合わせて100名以上が参加しました。 講義は、第一部のデータ編と第二部の支援編の二部構成で実施され、第一部のデータ編では不登校に係る各種調査結果等に関するグラフの読み取り方について御教示いただき、数字だけでなく実態を見ることの重要さを再確認しました。 第二部の支援編では、学校現場で確認できる不登校の兆候や、不登校のタイプ、学校教育と児童福祉の連携についてといった具体的なポイントについてお話いただきました。 特に歯科健診では口腔内の状況を見ることで医療ネグレクト発見に繋がるといった視点に参加者からの反響も大きく、支援の場で早速活かせる情報が盛り込まれた講義に、「大変勉強になった」「興味深かった」「これからに活かしていきたい」などいった感想が多く寄せられました。 講義全体を通して、参加者全員が改めて「不登校」の根本を見直し、さらに理解を深める機会となりました。 また、講義の合間にはグループディスカッションや質疑応答の時間が設けられ、他のSSWとの意見交換を通し、自らの取り組みを振り返る有意義な時間となりました。テーマ全体研修■不登校の児童・生徒の理解と対応実務研修■スクールソーシャルワーカーの職務と役割課題研修■児童虐待 ■子供の体験格差■地域資源の理解と連携■外国籍の児童・生徒の支援■非行の背景理解不登校の児童・生徒の理解と対応日 時とうきょうの地域教育区市町村スクールソーシャルワーカーへの支援について

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