とうきょうの地域教育No.155
2/8

Q2A&石田和仁校長先生にインタビュー都立高校生の「社会的・職業的自立」とは、将来、社会の一員として、あるいは職業人として生活していくために必要な能力(自己理解、他者理解、コミュニケーション力、基礎的・汎用的能力など)を身に付け、社会や職業の実態を理解した上で、より良い生き方を選択し行動する意欲を持つことを指します。今回は、社会的・職業的自立に向けて都立高校で行っている2つの事業を御紹介します!校長先生が語るカフェの可能性 東京都教育委員会では、都立高校生の社会的・職業的自立と不登校等への対応として、福祉や就労に関する専門的な知識・技術を有する「ユースソーシャルワーカー(以下 YSW)」を都立学校に派遣する事業を推進しています※。生徒が抱える学習、生活、家庭等の様々な課題に対する相談支援等を行うことにより、生徒一人一人の社会的・職業的自立を目指しています。 その中で令和6年度から始まった事業が、「校内居場所カフェ」です。※都立学校「自立支援チーム」派遣事業の詳細はこちら*チャレンジスクール…主に小・中学校での不登校の経験や高校での中途退学の経験により、これまで能力や適性を十分に生かしきれなかった生徒が、自分の目標を見つけ、それに向かってチャレンジする高校です。とうきょうの地域教育No.155遣し、生徒への相談支援や外部機関との連携を行っています。しかし、生徒とYSWがつながったときには、すでに生徒の抱える問題が深刻化してしまっていることがあります。 そのため、問題が深刻化する前に状況を把握し、早期に支援する「未然防止モデル」を確立することが重要です。 そこで、チャレンジスクール *である 小台橋高等学校と立川緑高等学校に、生徒が日常的に立ち寄ることのできる「校内居場所カフェ」を設置しました。校内居場所カフェでは、YSW や運Q カフェの様子を教えてくださいA 温かく生徒を迎え入れている雰囲気があります。「おはよう!」「こんにちは」……カフェのYSWやスタッフから声をかけることで、「よく来たね」という気持ちを生徒たちに伝えています。その影響もあり、生徒たちも互いに声をかけあえるようになってきています。営スタッフが、生徒と一緒にボードゲームなどを楽しみながら交流します。こうした交流を通じて生徒が抱える不安や悩みを早期に発見し、必要に応じて専門的な支援へつなげています。 生徒にとっての安心・安全な居場所として、登校するモチベーションの向上にも寄与することを目指しています。 今回は、令和7年度に設置された立川緑高等学校の校内居場所カフェについて詳しく御紹介します。 立川緑高校は旧都立多摩図書館の跡地に新しく校舎を建設した学校です。そのため、チャレンジスクールに必要な施設は何かを一から考えてデザインされています。校内居場所カフェも「生徒が来やすい場所に」という考えで作られていますので、玄関から入ってすぐ、生徒全員が通る場所に設置されています。早期発見解決を目指して 東京都教育委員会では必要に応じて都立学校にYSWを派Thema 01未然防止モデルの確立に向けて〜校内居場所カフェ〜都 立高 校 生 の社 会 的 ・職業的自立に向けて

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る