井の頭自然文化園の動物たちと飼育員|その11「モルモットと堀井葉子さん」

2018.12.28

「いのきちさん」過去記事紹介(いのきちさん31号 2016年11月1日発行 掲載)
―2011年11月から2017年11月にかけて刊行された、井の頭恩賜公園100周年カウントダウン新聞「いのきちさん」。ご愛読くださっていた方々の声にお応えし、掲載当時の記事をご紹介していきます―

休園日の月曜。お客さんがいないからこそ、しなければならない作業で飼育員は大忙しです。モルモット担当の堀井葉子さんは、200頭余りを1頭ずつ手に取り、毛をかき分けながら体調をチェックします。

「肌がカサカサしていないかを見ています。真菌による皮膚炎、人間でいうところの水虫にモルモットもなるんです。足が短くて蒸れるせいでしょうか、足の付け根はとくによく見ます」と堀井さん。皮膚炎のモルモットは他とは分けておき、薬を塗って治療。元気なモルモットだけを「ふれあいコーナー」に集めます。

群れを好み、くっつきあっているモルモットは、声によるコミュニケーションが密。えさがほしいときは「キュイキュイ」、人間の咳払いなど普段聞かない音がすると、警戒して「グルグルグル」と鳴き合います。

「小さな子どもにとって、ふれあいコーナーは『動物という存在との出会いの場』です。それまで絵本やぬいぐるみでしか知らなかった動物が、実際に動いている。どうすると喜ぶのか、嫌がるのか、相手の気持ちになることを学びます。私たちはそれをサポートする役割」。ここで楽しく触れ合って、動物好きな子に育ってほしい、というのが堀井さんの願いです。もちろん、「触った後は手を洗ってくださいね」。

 

取材:小田原 澪(おだわら みお) 編集者・ライター。フィールドは多摩。三鷹市在住

 

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(いのきちさん31号 2016年11月1日発行 掲載)


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