今月のはな子|第16回「春のはな子」

2018.07.10

『いのきちさん』過去記事紹介(『いのきちさん』16号 2014年5月1日発行 掲載)
―2011年11月から2017年11月にかけて刊行された、井の頭恩賜公園100周年カウントダウン新聞『いのきちさん』。ご愛読くださっていた方々の声にお応えし、掲載当時の記事をご紹介していきます―

第16回「春のはな子」

はな子を放飼場に出す時間は、1年をとおして同じではありません。春から秋にかけては8時半、寒い冬の間は外気が暖まるのを待ち、開園時間にあわせて9時半としています。

今年の冬は、雪もたくさん降って厳しいものでしたが、3月に入り、気候も安定してきました。そこで3月19日から出舎時間を8時半に早めています。寝室に戻るのは3時ですが、寒い日や雨の日は、はな子の様子をみて早めています。

はな子は今年67歳になりました。おかげさまで体調も安定しており、日本におけるゾウの長寿記録を日々、更新しています。

今年に入ってから現在までに、はな子に関する絵本が2冊出版されました。吉祥寺にあるフリースクール上田学園の学生さんたちが丹念な取材をもとに作られた「ゾウのはな子~だからココにいるんだよ~」(ぶんしん出版)と、井の頭自然文化園が文章を担当した「せかいでいちばん手がかかるゾウ」(教育評論社)です。2冊の画風は異なりますが、ともにほのぼのとした絵が読者を楽しませてくれます。

 

成島悦雄 井の頭自然文化園 園長

 

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。
(『いのきちさん』16号 2014年5月1日発行 掲載)


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