アートマーケッツとヘブンアーティストな人々|その4「北村直子さん(動物園のデザイナー)」

2018.09.28

『いのきちさん』過去記事紹介(『いのきちさん』4号 2012年51日発行 掲載)
―2011年11月から2017年11月にかけて刊行された、井の頭恩賜公園100周年カウントダウン新聞『いのきちさん』。ご愛読くださっていた方々の声にお応えし、掲載当時の記事をご紹介していきます―

北村直子さん(動物園のデザイナー)

井の頭自然文化園はポスターやチラシ、動物の解説ラベルや資料館の展示などが、ずいぶんおしゃれだと思いませんか? こうしたデザインを一手に引き受けているのが、井の頭自然文化園教育普及係の北村直子さんです。

美大を卒業後、陶芸の制作をしていた北村さんは2008年、ツシマヤマネコの特設展示の展示づくりに誘われました。海外にはデザイナーが常駐する動物園もあるそうですが、日本では異例のこと。園内でデザインができると、アイディアを盛り込んだ凝った展示をつくることができます。以来、特設展示は、教育普及係の他の4人のスタッフと相談しながら、手づくりしてきました。

ほかにも入口のステンドグラスや売店のメニューボードなどをデザインしています。「リピーターが多い園なので、どこか懐かしさを出せるように、文字や色使いに気をつけています」。ポスターに写真よりも絵を多用するのは、小動物を愛らしく表現するための工夫です。「デザインで園をより面白く、楽しくしていきたいですね」と北村さんは言います。

 

取材:小田原 澪(おだわら みお) 編集者・ライター。フィールドは多摩。三鷹市在住

 

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。
(『いのきちさん』4号 2012年5月1日発行 掲載)

金工作家がつくった門脇のこのロゴも北村さんデザイン

親しみやすい雰囲気のチラシやリーフレット


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